こんにちは。Gynecoスクール京都校 講師の今井隆裕です。
いきなり、『あっかんべ~』って何?? 「子どもみたいに大人になって今さらするわけないじゃん!」 と、みなさん思いませんでしたか?
なぜ、「あっかんべ~」をする事が実は大切なのかを 今回を話させて頂きたいと思いますので 少しお付き合いくださいね。
『あっかんべ~』は、自分の体調を知る方法の 1 つ
まず、みなさんに知って頂きたいのは
東洋医学では、患者さんの状態を知る時に活用するのが 『四診』というものをします。
四診は、『望診』・『聞診』・『問診』・『切診』から成り立ってます。 切診は、脉診・腹診に分けられるので『五診』と言われる時もあります。
最初に「あっかんべ~」をしてください。と言ったのは、 望診では、顔色や腕の色合いなどを見て判断するのですが、 日頃から自分の顔を見る事の多い自分では判断つきづらいです。
そこで、「あっかんべ~」をした時に見て頂きたいのが、 下まぶたの裏と白目の色の状態と舌の状態を見てほしいのです。
実は、下まぶたの裏・白目の色の状態、舌の状態を見るだけでも 自分の今の状態が分かるので、ぜひしてみてください。
では、下まぶたの裏と白目の状態、舌の状態で何がわかるのかお話させて頂きますね。
下まぶた・白目の色の状態でわかる事
≪下まぶたの裏編≫
●下まぶたの裏側が白っぽい
ここが白っぽいひとは、貧血気味な状態です。
下まぶたの裏は皮膚が薄いので、毛細血管の状態がわかりやすいのです。 白っぽいという事は、赤血球が不足している証拠で貧血気味の人や鉄欠乏性貧血の人に見られやす いです。
女性の場合は、生理後なども少し白くなる場合があります。
●下まぶたの裏側が真っ赤になっている
主にストレスがかかっている場合があります。
人は強いストレスを感じると、ストレスを軽減しようと酸素を運ぶ赤血球を増やそうとします。 目を酷使した時など、下まぶたの裏が真っ赤になるのです。
●下まぶたの裏側がピンク色をしている 中トロのようなピンク色をしていれば健康な証拠なので安心してください。
≪白目の色編≫
●白目が赤くなっている
目の表面の血管が破れた事により、白目が真っ赤になっている為です。
目を酷使したり、強く目を擦ったりする事で起こりうる現象です。
1週間程度すれば元に戻りますが、それ以上経っても改善されない場合は眼科に受診してください。
●白目の一部に黄色のシミが出てきた
白目や目尻の一部に黄色いシミが出来ている場合は、加齢により脂肪の一部が沈着しているだけな ので心配する必要もありません。
●白目が全体的な鮮やかな黄色になっている
白目全体が黄色になっている場合は、肝臓などで作られるビリルビンが血液に乗って目の毛細血管 に届いている場合があり、肝臓系の病気の可能性があるので内科に受診してください。
舌の状態でわかる事
舌の何を見ればいいのかは、形・色・大きさ・舌苔・舌裏の2本の静脈を確認してください。
舌の色を見るので、観察前には色の濃いものなどを口にしない様にして、歯磨きやうがいをした後に できるだけ自然光の明るい所で観察してくださいね。
●正常タイプ
舌全体がきれいなピンク色をしており、全体にうっすらと白い舌苔が生えてます。
●気虚(ききょ)タイプ
ぽってりと厚い舌や舌が大きいために舌の先や両側に歯型がついており、疲れて新陳代謝が低下して 水分代謝が悪くなってむくんでいる状態です。
気虚タイプの人は、エネルギー不足の状態です。 何らかの原因でエネルギーを摂取する効率が悪かったり、エネルギーの消耗が多くなっている状態で す。
<起こりやすい症状>
・集中力が持続しにくい ・疲れやすい ・風邪をひきやすい ・朝起きづらい
・食後に眠くなりやすい ・むくみやすい ・胃腸が弱い
・少量の出血が長くだらだら続きやすい ・月経周期が長くなりやすい
●陽虚(ようきょ)タイプ
気虚タイプが進んで身体が冷えていると、血液のめぐりが悪くなっている為白っぽくなる。
陽虚タイプの人は、血流が悪く身体を温める力が弱い体質です。 いくら外から身体を温めてもなかなか温まりづらく、身体の色々なところで機能低下がみられやすい 状態です。
<起こりやすい症状>
・寒がり
・むくみやすい
・夏でも寒がる
・寒い日やクーラーに当たると体調を崩しやすい
・トイレが近い
・冷たい飲み物や食べ物が苦手
・経血の量が少なく、色が薄い
・基礎体温の高温期が短い、または体温が上がりづらい
・月経周期が長くなりやすい
●痰湿(たんしつ)タイプ
白い舌苔がベッタリとついている場合は、体中に水分が過剰な状態でむくみや冷えを起こしている状 態です。
気虚タイプや陽虚タイプの人に起こりやすく、身体の状態や症状も似ます。
●湿熱(しつねつ)タイプ
舌苔が黄色くベッタリ付いている場合は、お酒や辛いもの、高カロリーのものを摂りすぎて身体に熱 がこもっている状態です。
湿熱タイプの人は、身体に熱がこもっており水分過剰な状態です。
<起こりやすい症状>
・汗かき
・口臭が強い
・体臭が気になる
・赤ニキビができやすい
・興奮しやすい
・冷たい飲み物や食べ物を好む
・経血の量が多めで、色が濃い
・月経周期が短くなりやすい
・おりもの色が黄色ぽく、粘調性が強くにおいが強い
●血虚(けっきょ)タイプ
舌の色がピンク色よりも淡く、血液が不足している。貧血傾向の状態です。
血虚タイプの人は、血が不足している体質です。 血の絶対量が不足していたり、血の量は十分でも質があまり良くない状態です。
<起こりやすい症状>
・寒がり
・肌荒れや肌が乾燥しやすい
・めまいや立ち眩みがしやすい
・手足が冷えたり、しびれやすくなる
・髪が細かったり潤いがなく、抜けやすい ・不眠、不安がち
・経穴の量が少なく、色が薄い
・月経が遅れやすい
・月経周期が短くなりやすい
●陰虚(いんきょ)タイプ
1.舌全体の赤みが強く、舌苔が少ないまたはない状態や亀裂(列紋:れつもん)がある場合は水分を保持する力が不足しており、身体が熱をもった状態。
2.舌全体が細く痩せて見える状態。水分の保持力が弱い。
陰虚タイプの人は、全身の潤いが不足している事が特徴の体質です。 潤い不足の為、乾燥したり身体が熱っぽくなっている状態です。
<起こりやすい症状>
・めまい、かすみ目
・頬が赤くなりやすい
・喉が渇きやすい
・手のひら、足の裏が熱い
・寝汗をかきやすい
・尿の色が濃く少ない
・経穴の量が少なく、色が濃い
・月経周期が短くなりやすい
・月経が遅れやすい
・基礎体温が全体的に高め
●瘀血(おけつ)タイプ
1.舌の色が紫色ぽく、血液の巡りが悪い事を示しています。さらにその状態が続くと、舌にシミのよ
うな斑点(瘀斑)ができる場合もある。ピンク色よりも淡く、血液が不足している。貧血傾向の状 態です。
2.下裏の静脈が大きく膨張して黒っぽくなっている場合も血流が悪い状態です。
瘀血タイプの人は、血液の循環が悪いタイプです。 血液の質や血管の状態があまり良くない為、血流が悪くなっている状態です。
<起こりやすい症状>
・肩こりや頭痛を起こしやすい
・シミ、そばかすがでやすい
・傷跡や痣が残りやすい
・生理痛が強い
・経血に塊が混じる(レバー状や細かいもの)
・経血の色が黒っぽい
・生理直前の基礎体温の低下が緩やか
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今井 隆裕(いまい たかひろ)
鍼師、灸師(国家資格)
中安外科医院 リハビリ部門主任、JRA 出張施術部門主任として勤務の後、西洋医学と東洋医学の知識と技術を用いる事で、女性の為の美と健康の身体のケアと心理カウンセラーとしてのメンタルケアをサポートしながら、一人の子供の父親として育児や妊活で悩んでいる女性のアドバイス・サポートを行っている。
現在、 Gyneco-Laboスクール部門京都校で技術を指導する講師として活躍中